豊かな自然に恵まれた大門に、豊の郷を開設してから10年を迎えることができました。私は、施設の立ち上げから関わらせていただきましたが、開設した時は、なにもかもが初めてで、この施設で生活されるご利用者を思い、どんな介護をしていくのか、どうしたらご利用者に喜んでいただけるのか、職員と 遅くまで打ち合わせや研修をしました。はじめはご利用者の数より職員の数の方が 多いわけですから、関わり過ぎてご利用者が疲れないか心配したのを覚えています。

職員一丸となり試行錯誤を繰り返し、多くの方に助けられて歩んでまいりました。

近年、高齢者福祉・介護を取り巻く状況も大きく変わりました。少子高齢化が進み、介護保険制度の財源の確保の為、介護報酬改定において度重なり引き下げられ、ご利用者にも負担を課せられました。そして、近年社会的な課題と取り上げられる ように介護人材の確保が困難となっており、福祉業界にとっては大変厳しい状況です。 豊の郷では、働き手にとっても様々な選択肢を用意しています。正規雇用はもちろんのこと、パートタイム、アルバイトを含めて、多様な雇用ニーズに応える仕事を用意しています。 次の20年、30年に向け、地域の皆様に豊の郷があって良かったと思っていただけるように努力し、社会福祉法人の使命を損なうことなく、ご利用者がこころ豊かに生きていただける「豊の郷」を目指し、実践していくことが大切だと考えています。

社会福祉法人 希望の丘福祉会
施設長　塩見 和信

施設理念

その人らしく、家庭のつづきとなる施設作りを行います。地域のなかで、地域とともに歩む施設を目指します。